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千葉の魔境 鋸山と日本寺

こんにちは。今回は内房線で行く日帰りの旅、鋸山へのぶらり旅をお届けします。

千葉県にある鋸山(のこぎりやま)は、標高たった329メートルの山で、房総半島の南部に位置しています。その名の通り、鋸の歯のようなギザギザとした山容が特徴的。山頂からは東京湾や富士山を望む絶景が広がり、多くの観光客に人気のスポットとなっています。ここは地元民からすれば、「小学校の遠足で行く山」。東京タワーが333メートルなので、人工物と同じくらいの低山ですし、麓から山頂まではロープウェイも整備されています。近年はインバウンドの観光客も多く、土日には約半数が海外からの訪問者になります。ただし、”低山”と舐めてかかると、手酷いしっぺ返しを受けること間違いなし。実際訪れて経験した、その理由をお話しましょう。


まず、鋸山の主な見どころの一つが、日本寺(にほんじ)になります。725年に開山されたこの寺院は、多数の観光名所を有しています。特に”地獄のぞき”と呼ばれる断崖絶壁からの眺望は有名で、今回も100人以上の人が並んでいました。この日本寺へのアクセスで一番簡単なのが、ロープウェイ山頂駅からのアプローチ。「山頂からだと降りて行くだけでしょう?」と思うかも知れませんが、そう簡単には行きません。山頂駅から日本寺へは複数のルートがあり、何と2639段もの階段があります。登るのが大変で有名な香川県の金比羅山でも本宮までが785段、奥院まで行っても2153段ですから、日本時へのアプローチが如何に大変かが判ります。アップダウンも激しいので、ロープウェーで行く場合であっても、履き慣れた運動靴をお勧めします。

ただし、その苦行を克服した先に得られるご褒美は絶景の嵐。眼下に東京湾を望み、西側には三浦半島から富士山まで眺める大パノラマ。高さ31mの鋸山大仏は早春には梅のピンクに彩られ、断崖に彫られた百尺観音は訪れる人々を圧倒するスケール感。切り立った崖からの”地獄のぞき”はスリル満点で、日没の時間帯には淡い黒とオレンジに彩られた東京湾と深い山並みを見ることができます。まさに、全てがフォトジェニックな魔境でした。

アクセスですが、JR内房線の浜金谷駅から徒歩で登山口やロープウェイの山麓駅まで行くことができます。車の場合は、館山自動車道の富津金谷ICから約10分ほどで到着します。周辺には温泉施設や海産物を楽しめる飲食店もありました。東京から2時間程で訪れることが出来る鋸山は、歴史的な遺産と自然美が融合した魅力的な観光地。四季折々の風景を楽しみに、ぜひ訪れてみてください。

☆鋸山 日本寺
 千葉県安房郡鋸南町鋸山
 ・JR内房線「浜金谷駅」下車 → ロープウェイ山麓駅まで徒歩8分
 ・JR内房線「保田駅」下車 → 遊歩道で登山口まで約30分


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